2022年 花粉症トレンドと花粉症対策のいろは

今年も花粉症の季節がやってきました。

コロナ禍でこれだけマスクが当たり前の生活になっても、やっぱりスギ花粉症の発症はなかなか防げません。

毎年症状が出る方は、花粉対策と薬での治療がどうしても必要になります。

今年の花粉症シーズンはどうなるのでしょう?

2022年のスギ花粉症のトレンド

今年のスギ花粉の飛散予測ですが、山口県は例年通り2月6日頃〜14日頃が飛散開始時期になりそうです。

ピークは、2月下旬〜3月中旬で、これも例年と大差はありません。

飛散量に関しては、予測している研究機関によって様々ですが、まとめると

「例年よりは少ないけれど、昨年よりはやや多い」

という感じですね。

花粉の飛散量や時期の調べ方

毎年発表される飛散予測ですが、どんな風にして調べられているのでしょうか?

まず参考にされるのは、前年の夏の気温と日照時間です。

気温が30度を超え、かつ日照時間が長い(曇りや雨の日が少ない)日が多いとスギの雄花の花芽(成長して花になる芽)の量が増え、翌年の飛散量も増えると予測されます。

そして、秋には、実際にスギ林に出向いて雄花の出来具合を観察し、必要に応じて予測を修正するのだそうです。

成長した雄花は秋も深まる頃、一旦休眠状態になります。

そして年が明けて1月になると気温の変化が刺激になって、花を咲かせる準備を開始します。

ですので、冬には、気温の推移をもとに休眠から覚めるタイミングを分析し、飛散時期を予測するようです。

ちなみに1月1日から最高気温を足していき、その合計が400℃を超えるとスギ花粉の飛散が始まると言われています。

例えば、2020年は2月3日、2021年は2月10日にその年の最高気温の合計が400℃を超えていて、実際にその頃から耳鼻科を受診される患者さんが急激に増えています。

カメムシが増えると花粉飛散量が増える!?

秋から冬にかけて、干していた洗濯物にくっついて、嫌な匂いを出すカメムシですが、スギ花粉との密接な関係があるのはご存知でしょうか?

カメムシはスギやヒノキに卵を産みます。産卵後、親世代は生涯を終えますが、卵からかえったカメムシはスギやヒノキの実(球果)を餌にして成長し、秋には成虫になります。

つまり、カメムシがより多く成長しているという事は、スギやヒノキの餌になる球果が多いという事ですから、花粉の飛散量が増加する可能性が高くなるんですね。

余談ですが、逆にスギ花粉の飛散量を元にその年のカメムシの発生数を予測するという研究も行われているようです。

花粉症対策のおさらい

花粉情報をこまめにチェック

当然のことですが、花粉の飛散が多い日はよりしっかりと対策しないといけません。

最近は、花粉の飛散予測をしてくれるサイトやアプリも増えていますし、より精度も上がっています。まずは、知ることが大事です。

洗濯物はできれば室内干しに

花粉を家の中に持ち込まないように、花粉飛散のピーク期間は、一時的に室内干しにすることも検討しましょう。

外出はマスク・メガネ・ツルツル上着で

マスクは言うまでもありませんが、目の症状が強い方はメガネも有効です。

上着は、服の繊維に花粉が絡まないようなツルツルした生地がおすすめです。

屋内への花粉の侵入を防止

とにかく、家の中だけでも花粉のない環境にしたいものです。

帰宅したら玄関を開ける前にできるだけ花粉を取り除きましょう。あらかじめ外出時に花粉を付きにくくするためのスプレーをしておくのもおすすめです。

空気清浄機を置くなら、室内の奥よりも玄関付近の方が効果的です。

くるみ便りより


竹村 勝樹

くるみ薬局の薬剤師。蟹座のA型。奈良県出身ですが、今は山口県光市で妻と子供3人と猫2匹に囲まれながら暮らしています。趣味は読書と読書で得た知識をもとにアイデアを考えること。薬局らしくない薬局をモットーにこれからも地域の皆様に愛される薬局を目指して頑張ります。