あなたにとっての「癒し(いやし)」は何ですか?

突然ですが、「あなたは、何に癒されますか?」

今回のテーマは、「癒し」です。

「癒し」と言ってもその言葉の捉え方は人それぞれだと思います。例えば、病気の治療も癒しですし、疲れを取るとかほっとするというのも癒しです。その中で今回は、「ほっとする」という意味での「癒し」にスポットを当てようと思います。

まず、「癒し」の反対は何でしょう?

この質問の答えとしてすぐに思い浮かぶのが、心身の疲れやストレスですね。とすれば、「癒し」はストレスを減らし、心や体を緊張から解きほぐす様々な手段とか方法と考えられますね。

セロトニンとオキシトシン

あなたが何かに癒されている時、脳内では、セロトニンとオキシトシンというホルモンが分泌されています。

あなたも経験したことがあると思いますが、ストレスを受けると、呼吸や脈拍が速くなりますよね。

それは、脳内でドーパミンやノルアドレナリンが過剰に分泌され、交感神経が高まってしまっているからなんです。

セロトニンは、この暴走した自律神経のバランスを整えることによって、ストレスによる緊張を和らげてくれます。

オキシトシンは、セロトニンと協力して真の幸福感を生み出してくれる物質として注目されています。

以前は、女性特有の母性愛の元になる物質と思われていましたが、最近の研究で、性別や年齢問わず、誰にでも分泌されることが分かってきました。

オキシトシンは自然界の生き物たちすべての命を愛おしむ心をつくる物質として、脳科学のほか社会学的にも注目されています。

「欲しい物が手に入って幸せ!」というドーパミン的な幸福感ではなく、人々の間に生まれる心の絆、信頼感などによる真の幸福感がオキシトシンによって得られるようです。

さらに、オキシトシンによってセロトニンの効果も増幅され、心と体の機能が安定し自然治癒力も高まります。

あなたが癒されるときはどんなとき?

いいことづくめの「癒し」ですが、残念ながら僕たちの現代的な生活環境では、オキシトシンなどの分泌量が少なくなり、癒しを得るのが難しくなってきています。

特に最近は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、僕たちの行動も制限されてしまっているので、ストレスが溜まっている方も多いのではないでしょうか。

こんな時こそ、上手にリラックスするための「癒し」を見つけることが、心や体の安定に繋がります。

癒しを得るための9つの方法

癒される時や癒されるものは人それぞれで、正解はありません。それに癒されているのかどうかを測る物差しもありません。

ここでは、一般的に「癒し」効果が高いとされる方法をいくつか選んでみました。

ありふれた方法かもしれませんが、ちょっと最近ストレスが溜まっているなと感じたなら、是非試してみてください。

✅深呼吸や瞑想をする

 瞑想をするためのアプリもあるみたいですね。

✅好きな人と一緒にいる時間を作る

 家族や親友、恋人など気を許せる人といるとそれだけで癒されますね。

✅動物と触れ合ったり、動物の映像を見たりする

 アニマルセラピーの効果は実証されているようです。写真や動画だけでも十分癒し効果があるらしいですよ。

✅自然に触れる

 山や海など自然は癒しの宝庫です。ちなみに僕は高原に癒されます。

✅部屋の掃除、片付けをする

 掃除や片付けをした後、頭がすっきりするのは、セロトニンの分泌量が増えているからなんですって。

✅一人で買い物に行く

 自由に行動できることが癒しにつながるそうです。一人旅も癒しにいいそうですが、僕は苦手です💦

✅映画を見る

 最近見た映画で癒されたのは、「すみっこぐらし とびだす絵本とひみつのコ」です。大人でも泣けます😢

✅本を読んだり絵画を見る

 絵本で言うとお笑い芸人のキンコン西野さんの「えんとつ町のプペル」が癒されます。ストーリーも良いですが、挿絵のクオリティーが相当高いです。

無料公開されているので是非ご覧ください。絵本が欲しくなりますね。

✅音楽を聴く 

 クラシック音楽やオルゴールの音色に癒し効果がありますが、それよりも好きなアーティストの歌を聴くのが一番の癒しですね。

 最後に、脳内のセロトニンやオキシトシンの働きを活性化するとっておきの方法があります。それは、

「思いやりを持って人に親切にすること」です。

 親切にした相手が癒されることで、自分自身も癒されるというのが理想的な「癒し」なのかもしれません。

くるみ便りより


竹村 勝樹

くるみ薬局の薬剤師。蟹座のA型。奈良県出身ですが、今は山口県光市で妻と子供3人と猫2匹に囲まれながら暮らしています。趣味は読書と読書で得た知識をもとにアイデアを考えること。薬局らしくない薬局をモットーにこれからも地域の皆様に愛される薬局を目指して頑張ります。