夏でも花粉症ってあるの?
花粉症といえば、春を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
2月頃からスギの花粉が飛び始め、3月にはピークを迎えます。そして、そろそろスギ花粉が落ち着く4月。今度はヒノキの花粉がピークとなります。
そして、やっと花粉症から解放されたとホッとするのも束の間、夏になって鼻水が再び出始め、「スギ花粉の時期じゃないのに?」と不思議そうに耳鼻科を受診される患者さんも多くいらっしゃいます。
その名の通り、花粉症とは、植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気です。
原因となる花粉は、スギやヒノキだけではありません。下の図表を見ても分かるように、様々な植物の花粉が「花粉症」の原因となっています。
カビや昆虫、ハウスダストなども加えると、一年中何らかのアレルゲンが空中を漂っていることになります。
特に、夏から秋にかけて目のかゆみやくしゃみ、鼻水など、花粉症っぽい症状が出たら、それは「草本花粉」が原因かもしれません。
草本花粉とは、イネ科やキク科、ブタクサ属などの、背が低い、いわゆる雑草の花粉です。これらの草本植物は丈が低く、スギなどの背の高い木とは違い、花粉は数十mの範囲にしか広がりません。
そのため、その植物が生えている場所に近づかなければ、花粉を避けることは難しくはありません。
スギやヒノキの花粉症があると、他の花粉のアレルギーを持っている可能性も高まります。夏場に鼻水が急に出始めたあなたは、もしかするとカモガヤやブタクサ、イネなどの花粉症もあるのかもしれません。
症状が強かったり、しばらく続くようなら早めに耳鼻科を受診して、抗アレルギー薬や点鼻薬できちんと治療し、夏を快適に過ごしましょう。
くるみ便りより