連休明けに注意すべき感染症とは?
今年のゴールデンウィークは、改元と重なり、とても長かったですね。
旅行やイベントごとなどであなたも楽しまれたのではないでしょうか?
一方で、長旅の疲れなどで体を壊しやすくなっていますから、休みが明けてからも無理をせず、ゆっくりと体を慣らしていきましょう。
疲れが溜まっていると、抵抗力が落ちてしまい、様々な感染症にかかりやすくなります。また、人の動きが激しい春は、ウイルスや細菌も一緒に動きやすい時期ですから、今まで触れたことのない細菌やウイルスに接触する可能性が高くなります。
5月に流行する3つの感染症
では、5月に流行する感染症にはどんなものがあるでしょうか?注意しないといけない感染症としては、
- 溶連菌感染症
- プール熱
- ロタウイルス感染症
があります。それぞれをちょっと詳しく見てみましょう。
溶連菌感染症
ゴールデンウィーク明けから患者数が急増し、5月〜6月にかけて1年で最も患者数が多くなる時期を迎えます。お子さんがかかりやすく、発疹が出る感染症です。
主な感染経路は、発症者もしくは保菌者のくしゃみなどによる飛沫感染と接触感染です。
物品を介した間接接触による感染はまれですが、患者、保菌者の体液が明らかに付着している物品では注意が必要です。
予防のためのワクチンはまだ実用化されていません。予防には、手洗い、咳エチケットなどが有効です。
プール熱
例年ゴールデンウィーク明けから本格的な患者数の増加が見られています。
アデノウイルスを原因とする感染症で、感染力は極めて強いです。流行期間中は十分な注意が必要ですね。
春から夏にかけて流行する感染症で、発熱、咽頭炎(咽頭発赤、咽頭痛)、結膜炎(結膜充血、眼痛、流涙、眼脂)の3つが主な症状です。
通常感染してからの潜伏期間は5〜7日。症状がある期間は3〜5日といわれています。咽頭結膜熱の感染経路は、主に接触感染ですが、飛沫感染もあります。
ロタウイルス感染症
例年4月〜5月にかけて流行のピークを迎えます。
ほとんどすべての子どもが4〜5歳までに感染します。新生児の時に初感染すれば、感染していても症状が現れず、健康にみえることがあります。
生後6か月以降2歳未満の時期に感染するともっとも重症化しやすいといわれており、入院治療を必要とする乳幼児下痢症の35〜52%がロタウイルスによるものです。
生涯を通してロタウイルス感染は繰り返し起こりますが、一般に年長児や成人は感染していても症状が現れないことがほとんどです。
感染は糞口感染で、主な感染経路は間接接触もしくは直接接触による感染です。特に、感染者の嘔吐物や排泄物にはロタウイルスが大量に含まれます。
感染を広げないためには、排泄物の適切な処理が非常に大事です。
このように、春から夏にかけて様々な感染症が流行します。どのウイルスに対しても効果的な予防方法は、手洗いとうがいです。
春になると油断してしまいがちですが、あなただけでなく大切な家族に感染を広げないためにも、基本的な感染予防をこの時期も続けていきましょう。
くるみ便りより